翻訳記事

パキスタン農村部で災害後に飢餓に陥る女性たち

掲載日:2015/04/20

日付:2015年4月20日
出典:Thomson Reuters Foundation, trust.org (TRF)


2010年の洪水で夫を亡くしたアミナ・ビビさんは、8人の子どもをかかえているが、米しか買うことができない。肥沃なパンジャブ州でも貧しい地域であるラジャンプールの女性だ。洪水で家も家畜もなくしたアミナさんは、他人のサトウキビや綿花栽培の手伝いで生計を立てている。彼女の地域は昔と違って、最近はほぼ毎年洪水の被害にあっている。

Help FoundationはOxfamから財源を得て、この地域の河川沿いの集落のいくつかで農民、特に女性がパワーを取り戻す支援を行っている。ある村では、女性のトレーニングの効果が明確に出ている。ある女性は、「防災のために木を植え、家の近くで野菜を育て始めました。災害の背後には地球温暖化という問題があり、それは世界中の向上や車から排出される”煙“のせいで起こっているのです」と言う。住民は毎年の洪水に備えて、ブルドーザーで底上げした土地に泥の家を作り、家畜と持ち物を守るようになった。地球温暖化を題材とした劇の公演には、地元の女性全員が足を運んだ。

女性たちは政府相手に土地所有に関する議論を始めるための委員会設立を決めた。「私達は40年ここに住んでいますが、土地を所有することはまずありません。土地のほとんどは国有ですが、農業生産高向上のためには、私達に土地を分配すべきなのです」 彼女らは男性と共にすでに地域協調担当者と面会し、土地所有と土手の維持について話し合い、担当者は対応を約束した。ある女性は「私達が団結したことが、最大の成果でした。政府に政策を変えさせるために、圧力をかけたいのです」と言う。また Help Foundationによるトレーニングが、地元女性の知識と自信をもたらしたとのことだ。

パキスタンでは、女性のエンパワーメントの例はないに等しい。Help Foundationは’70年代の設立以来、2010年に住民の信頼を得て最も大きい成功をおさめた。自分の畑を持ち、最近地球温暖化の会議のためOxfamの支援でバングラデシュに旅行した60代の未亡人は、「作物、洪水、貧困は、切っても切れない関係にあります。政府は私達にこそ、実際には何が起こっているのかを聞くべきなのです。私達を飢えから救ってきた外国のNGOではなく、パキスタン政府が私達を助ける責任を負っているはずです」と語った。

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