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男女共同参画の視点に立った「仙台防災枠組2015-2030」の実施に関する 要望書の提出について(報告)

掲載日:2015/09/18

さる8月20日、国立女性教育会館において開催された『男女共同参画推進フォーラム』においてワークショップ『女性の力で変革を!男女共同参画の視点に立った防災~市民が出来ること・行政に求めること~』を開催し、その内容を踏まえて、内閣府、復興庁に要望書を提出しました。以下の通り、報告します。

・武川恵子内閣府男女共同参画局長

8月26日11時から、武川恵子内閣府男女共同参画局長と土井真知総務課地域・防災チームリーダーに堂本暁子、大野曜、船橋邦子、青木玲子が面会し、安倍晋三内閣総理大臣、有村治子内閣府特命担当大臣(男女共同参画)、武川恵子内閣府男女共同参画局長あて要望書と男女共同参画と災害・復興ネットワークの4年間の活動をまとめた日・英の報告書を手渡しましした。

堂本代表から、要望書の内容を説明があり、特に 1.ジェンダーの視点を持った政策の策定には、性別、年齢別などのジェンダーの統計が必要である、2.あらゆる防災・復興政策の立案に縦割り行政の弊害を廃して、横断的、包括的なシステムの構築を図ること、3.復興庁男女共同参画班の役割を高く評価しているが、同班の増員、常勤職員の配置、同班の権限の充実・強化を図ること。4.「東日本からの復興基本方針」にジェンダーの視点を12項目わたって入れることができたが、まだ機能していない、評価することが必要である、と伝えました。また、大野事務局長からは、「第四次男女共同参画基本計画定に当たっての基本的な考え方(素案)」は、何よりも独立項目としてあることを評価し、「仙台防災枠組」を捉えて具体的に書いてあるが、この素案に書かれていて事項については、今後後退しないで基本計画の策定を進めて欲しい、JICAが災害とジェンダーについての女性のリーダーシップ研修に取り組んでいるが、国際的な協調を図りつつ災害と男女共同参画の政策を進めて欲しい、と伝えました。

・岡本全勝復興庁事務次官
 8月26日13時から、岡本全勝復興庁事務次官と石原弘樹主査(男女共同参画担当)に堂本暁子、大野曜、船橋邦子、青木玲子が面会し、竹下亘復興大臣、岡本全勝復興庁事務次官あての要望書を手渡しました。

 堂本代表からは、最初に、8月21日にNWEC男女共同参画推進フォーラムにおいて、NWEC提供ワークショップを復興庁が共催した“リレートーク「東北はいま、男女共同参画の視点からの復興」”は、充実したプログラムであり、全国からの参加者に大きなアピールとなったと伝えました。要望書については、NWECフォーラムで当ネットワークが主催したワークショップにおいて課題として取り上げられた復興庁男女共同参画班の在り方に関して話合われ、一層の充実を要望しました。

同班の役割を高く評価しつつ、現状では当初希望したようには機能していない実態から同班の増員、常勤職員の配置、同班の権限の充実・強化を図る要望について、岡本次官は、どのように活躍できるか、まだ認知が足りず、NGOの力も借りて広報したい。復興の現場では、女性の活躍なしではやっていけないことも認識している、男女共同参画班についは、来年度も同じ体制をとる予算を計上してあるとの答えがありました。。堂本代表は、「東日本大震災からの復興の基本方針」にジェンダーの視点を12項目にわたって入れることができたが、まだ機能していない、ジェンダーのメインストリーム化のためには、同班の役割が大事であり、またこの4年間で、どのような成果があったのか、12項目を検証する必要があると伝えました。

岡本次官からは、4年間の見直しとして、なにができたか、定性評価をしなければならないとの答えを得ました。また復興庁は、好事例集を作成しているが、復興会議等の女性の30%の目標達成の実態など、到達できない事項、また好事例だけではなく、課題のある事例も今後の政策のためには、検討しなければならないと話し合いました。縦割りではなく、男女共同参画のテーマで、各省庁の横の連絡の会議も始まっているとの報告もありました。

 今、被災地の工事現場では、少女に対する暴力の事例が相談員に寄せられていると聞いており、許せない問題である。女性たちが公の場で声を上げられないことの問題がある一方で、また声をあげられない暴力に会っている女性たちについても、次官に説明、理解を求めました。

 岡本次官との面談後、吉田光市統括官にも要望書をお渡ししました。

・齊藤馨内閣府政策統括官(防災担当)付参事官
 9月2日(水)、16時から、齊藤内閣府政策統括官(防災担当)付参事官、小池智歌参事官補佐、佐久間隆参事官付上席調査員に堂本暁子、原ひろ子、大野曜が会い、安倍内閣総理大臣、山谷防災担当大臣、齊藤参事官への要望書(添付)を手渡しました。

 まず、堂本代表から、この4年間の活動記録をまとめた報告書を英語版と日本語版を作成し、8月20日に国立助成教育会館のフォーラムでワークショップを公益財団法人日本助成学習財団と共催したところ全国から、各分野にわたるリーダーが参加され、その内容を要望書の9項目にまとめたと説明しました。

 齊藤参事官からは、項目1の法律の基本理念の修正は難しいが、これから作成する『基本計画』は仙台防災枠組を踏まえて作成するもので、要望書の趣旨は生かしたい、性別データについては国連基準であるが予算の拡大を伴うため、個別に優先順位を考えて提案して欲しい、復興庁関係については浜田副大臣にも働きかけてはどうか、項目6の復興政策の実施状況は毎年国会に報告されている、具体的に指摘・提案することを勧められた。

 国連の動向としては、9月の国連総会におけるSDGs(持続可能な開発目標)の策定や12月のCOP21(国連気候変動枠組条約第21回締約国会議)等との関連があるので、注視されたい。

 また、仙台市が来年3月12日に’仙台会議’を計画していると相談があった。ジェンダーと市民を分けないと聞いている、担当は防災まちづくり課である。(市民団体の日本CSOネットワークには話がきているが、当ネットワークには何も話がない。)

 友好的に約1時間懇談が行われた。